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森博嗣『スカイ・クロラ』感想

キルドレと呼ばれる大人にならない子供たちが
戦争要員として戦闘機に乗る話。
文章が心にグッときました。
戦闘シーンでの静けさと空の描写がとても美しかったです。

死に対する現実感の無さと、「現実感がない」という現実感という、
ある意味、表裏一体の感覚描写も印象的でした。
押井守がこれを映画化しようとした理由も、
このへんにあるのかなと思いました。

これまで押井守が描いてきた「虚構と現実」は、
虚構内の「虚構と現実」というか、ゲーム的というか、
(善悪の意味抜きで)無責任な部分があったような気がします。
今回の映画化では敢えて生臭い現実を意識しながら、
「虚構と現実」を描こうとしてるのかなと。
映画公式サイトを見た時には、「若い人たちに伝えたいことがある」という
押井守の「生臭い」言葉に違和感を覚えたけれど、
この本を読んで、自分なりに納得が出来ました(勝手な憶測ですが)。

映画で「キルドレ」がどう描写されるのかも楽しみです。
声優はどうなるのか(大人なのか、子役なのか)とか。
あと、キャラクター・デザインが『人狼』と同じ西尾鉄也なんすね。
この点も不安のない期待感があります。

こんな具合に、映画化を意識しながら読みましたが、
それを抜きにしても、かなり面白い本でした。
(カズオ・イシグロの『私を離さないで』に雰囲気が似てるかな)

いやー、それにしても久しぶりに本を読んだ。

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